はなうたレビュー12:tico moon「はじまりの鐘」リリースツアー2014

この記事はtico moon「はじまりの鐘」リリースツアー2014のレビューです。

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6月24日、日中の暑さがすうっとひいた涼しい夕方、ハープとギターのデュオtico moon「はじまりの鐘」リリースツアー2014~紫陽花編~へ行って来ました。会場は、秋田市のcafe Epice。ドリンクのハーブティを受け取りすみの席へ。咲き始めた紫陽花や優しい色合いの花がふんわりと飾られた会場は心地よく、集まったお客さんたちが思い思いにゆったりと開演を待ちます。

tico moonの2人がそっと登場し静かに穏やかにライブが始まりました。tico moonさんは、アイリッシュハープとアコースティックギターのデュオ。その音楽は澄んで温かく、聴いていると、そっとそばにいてくれるように時には手を引いてくれるようにさまざまなことが心の中を通り過ぎていきます。音楽を楽しみながら、心の中にやってきた感情や思い出の手触り、感触を楽しみます。

7枚目のアルバム「はじまりの鐘」の曲を中心に、ライブツアー中に生まれたというまだ名前のない曲もあった今回のライブ。なぜか小学生のころに過ごした木造校舎のことが次々と思い出されました。足の裏や手の平に感じる木の感触。たくさんの子どもたちが触れてどこもかしこもつるつるだった今はもうないあの校舎。差し込む光がやけにほこりっぽかったこと。今まで思い出したこともなかった思い出。

曲の合間に入る、ギター影山さんのお話しで、時は小学校から今に戻ります。ぽつぽつと語られるお話しにくすくすと笑い、曲が始まるとまた時は小学校のころへ‥を繰り返す。静かな時の旅。そして最後のアンコールの曲の終わりとともにゆるゆると今に帰ってきました。

tico moonさんすてきな旅の時間をありがとうございました。

この記事を書いたひと

いずもあかね