この記事は青谷明日香 冬の神様リリースツアー 秋田編のレビューです。
5月28日水曜日、待ちに待ったその日はやってきた。
あちこちで耳にする機会のある「あんべいいな」(秋田県イメージアップソング)を歌う、今や秋田の老若男女に知られる存在となった青谷明日香のライブである。
会場は、秋田市の繁華街にあるアートギャラリー、ココラボラトリー。
ギャラリーということもあって真っ白い壁に囲まれた空間。そこに秋田で活動しているアーティスト高橋俊介が青谷明日香のニューアルバムを聴きながらこの日のために描きあげた絵を中心に、キュートで優しい色合いの絵が数点かけられている。そして、青谷明日香の地元大仙市の秋田清酒株式会社さんからのご厚意で振る舞い酒が配られ、満員のお客さんからの期待感に満ち満ちた中、いよいよ青谷明日香、チダダイスケ、まーとの演奏が始まった。
私自身、これまでに何度かお会いしたこともあって、そのユニークなキャラクターを知っていたから、きっとトークも織り交ぜながらゆるやかに始まるのかなと思っていたら、最初の数曲はカチッと演奏のみを聞かせてくれた。それによって、どこか地元にありがちな、ゆるい雰囲気は一度リセットされ、一瞬にして程よい緊張感に包まれたのだった。
しかし!そこからは、あの青谷明日香である。曲の裏話や、メンバーの紹介の度に笑いが起きる。そして、笑いで表情の筋肉がゆるんだところで、息のあったプロのピリッとした演奏を聞かされて、こっちとしては、笑っていて表情がゆるんでいるのか、良い演奏にうれしくなって表情がゆるんでいるのか分からなくなっていった。
そんな空気感にお客さんも黙っていられるはずもなく、手拍子あり、掛け合いありの、とにかく一体感に溢れたライブとなった。
ライブ終了後、お客さんの、サインと青谷さんとの会話を求める長蛇の列がこのライブの成功を象徴していたように思いました。
そして、繁華街という立地を生かした徒歩5分先の打ち上げ会場へ。長いテーブルをぐるっと囲んで、スタッフ、出演者入り乱れ、なんだか分からないラップやら踊りやら動画アプリやらが渾然一体となった宴に。。深夜の帰り道、笑ったことしか思い出せないという素敵な打ち上げとなりました。