はなうたレビュー1:堀秀彰(p) 本川悠平(b) 秋田DUOツアー

この記事は、堀秀彰(p) 本川悠平(b) 秋田DUOツアーのレビューです。

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横手のMONKというお店で開かれたピアノの掘秀彰さんとベースの本川悠平さんのDUOライブに行って来ました。ウッディーな内装で、まるでログハウスのような雰囲気の店内にはカウンターと奥にテーブル、そしてグランドピアノがどーんと鎮座しものすごい存在感。なんでもマスターはピアニストでもあり、クラシックのコントラバス奏者でもあるとのこと。20時スタートというちょっと遅めのスタートなので、お客様は仕事あがりの人、一杯引っかけてから来た人など様々。カウンターの真ん中にはなんと高校生のお客様も。

そんな温かい雰囲気の中始まったライブですが、二人で長年演奏し慣れている間柄とはいえ、1曲目からアイディア溢れる対話の数々。1音も逃すまいと食い入るようにみつめるお客様たち。これはご機嫌なライブになるなと確信しました。
スタンダード、オリジナル、様々な曲調を織り交ぜ、場の雰囲気を掴みながらの選曲はさすが堀さん。創り出された空間を存分に楽しんでかつ楽しませてくれる本川さん。中でも圧巻だったのはナットキングコールやレスターヤングの名演で知られる「just you  just me」。耳なじみのあるフレーズを盛り込んだソロは大いに盛り上がり、お店の名前でもあるMONKにちなんでセロニアスモンクのevidenceに帰結したり、1曲の中でいろいろなところへ旅をさせてくれました。あー今思い出しただけでもわくわくします。
このまま終わらないで欲しいと何度も願ったライブもアンコールを終え、そしてなんとその後は地元のミュージシャン、MONKのマスターとセッション大会に!堀さんとマスターのピアノ連弾などこちらも笑顔溢れるセッションでした。

若手ジャズミュージシャンの「今」を切り取った生き生きした音楽の現場というのは、地方ではなかなか体感できないので、こういうライブがもっと増えればいいなと思います。そして今回のように地元の方との繋がりを大切にしてくれるミュージシャンによって、音楽的な広がりにも期待したいと思わせてくれる本当に上質な時間でした。

この記事を書いたひと

otoo (秋田在住音楽ファン)