この記事はふみつき2014のレビューです。
7月の連休中日に盛岡の「ふみつき」という音楽イベントに行きました。盛岡は秋田からは車で3時間かからないくらいで行くことができるし、とても気持ちの良い街です。今回のイベントは岩手が取り組んでいる風力・太陽光・バイオマス(土、木)のクリーンエネルギーからそれぞれ一文字ずつもらった「風・光・土・木」(ふう、みつ、つち、き)から名付けられているそうで、立派なイベントの趣旨にそういう意識の低い自分は少々気おくれしながらも豪華すぎるほどの出演者をとても楽しみにしていました。
会場である岩手公会堂付近では「アンチック市」という毎月第3日曜日に開かれている骨董市のようなものが開催されていて、物語のある器やブローチ、アクセサリーなどたくさん並んでいました。本番前の出演者の方もちらほらお買い物をしていて、街に溶け込んでいてとても不思議な気持ちがしました。外国にきたような。
岩手公会堂も建物自体がとても趣深く、重ねてきた年月がよい形で表れていました。座る椅子のデザインも面白く、音楽を楽しむ態勢は万全。
ここまできちんと音楽へ誘導されたらイベントが楽しくないわけがありません。オープニングの関取花さんの弾き語りに心震わせ、bonobosのバンドサウンドに身をゆだね、けものの地元愛溢れた星めぐりの歌に涙し、おおはた雄一&曽我大穂のぴったり息の合ったゆるく真剣な音遊びに時を忘れ、二階堂和美さんのお客さんの心を鷲掴みにするライブパフォーマンスに圧倒され、トクマルシューゴの音の洪水に飲み込まれるというあっという間の6時間ちょっとでした。会場で売っている地元のビールと地元のワインが安かったのも手伝って、思う存分音楽に酔いしれました。別会場で子供たちがワークショップで制作した舞台美術もあつらえもののようにぴたりとステージに合っていました。
盛岡という街も関わっている方々も集う人々も奏でられた音楽に包み込まれた本当に気持ちのよいイベントでした。